2008/11/21

コロンビアの写真家5人の視線








本日、コロンビア大使館後援日本コロンビア修好100周年記念写真展『コロンビア写真家5人の視線』のオープニングパーティーへ出席して来ました。東京工芸大学•中野キャンパス内にある写大ギャラリーは土門拳さんや森山大道さん等、著名人のコレクションを多数もっている落ち着きのあるギャラリーです。その中で、異国アーティストの写真作品は不思議と違和感なく空間に馴染んでいました。それは、アーティストが作品を通じて共通して生命への尊さを語り、私達は同じ人間として共通の思いを感じているからなのではないかと思いました。宗教や人種や性別を超えたアーティストの視線を捉えている作品を通じ、コロンビアという国の現在を知り訪れてみたくなりました。また、アーティストの方お一人お一人に話しかけた際に、温かく様々なお話をしてくださった人柄が作品に表れている様でした。
パーティー後では、研究室で教授、名誉教授や細江英公さんのデザイナーの方皆様から貴重なお話しを沢山聞かせて頂き、大変勉強になる時間となりました。一番印象的だったのは、名誉教授からオリジナリティーの追求について、そして、作品を多くの人に見てもらう事の大切さ、その際人からの意見•批評は一割だけ聞いて後は捨てるとの助言を頂いた時には何だか嬉しくなりました。多くのカメラマンを輩出した名誉教授が“世に巣立って行った生徒は、皆、私の話は聞いていなかった”と笑っておっしゃっていましたが、その言葉から背中を押され勇気を頂いたからこそ、作家として世界に飛び出せたのだと思います。
私が学んだ教授は、ハーバードで心理学を教えていた事もあり、非常に洞察力が鋭く、抽象的な写真からでもカメラの後ろに潜む哲学を読み解き、写真家が何を言おうとしているのか常に個性を見つめてくれました。
社会に順応するためアイデンティティーを見失いそうになる時も、正しい観察力をもって自分の意見を持つ大切さを再認識出来た貴重な時間でした。
美味しいお酒とお食事を頂きながら、この様な素晴らしい交流を持てる機会がある事に感謝しています。