2011/04/03

スペイン、バルセロナを拠点とし、世界最大級の規模で開催される最先端音楽とメディア・アートの祭典、ソナー(Sónar)。ロンドン、ニューヨーク、ブエノスアイレス、サンパウロ、ソウル、フランクフルト、シカゴ、そして東京で開催されている大イベント。
震災のショック、節電、自粛生活が続く中、皆明るく頑張っているけれども、被災地の方々が送っている生活を思うと普通に生活をしている事を申し訳なく思ってしまったり、心の中は落ち込んでいました。そして、余震がある度ビクビクしてしまう毎日。いつしか、疲れも溜まっていた様に思います。
イベントの中止が噂される中、開催期間を短縮して決行すると聞いた時、正直、会場は液状化現象で被害を受けた浦安から程近い場所にあり、地震が起きたらどうしよう等懸念材料は沢山あったのですが、友人•尊敬するアーティストも出演するし、招待状も送って頂いてこれは行くべきなのだ!と夜の外出は控えていたのですが、行く事にしました。
会場は節電モードでいつもより暗かったのですが、何よりも、今、この時期にこうしたイベントを行う意味というものを強く感じ、音楽を通じて皆が一体となり、明日を乗り越える勇気を一つとなって感じ合う事の意味を感じました。豪華出演者が会場を盛り上げ、Flying Lotusによって高揚もピークに達した後、Underworldが更に会場を興奮に包み、アンコールでBorn Slippy Nuxx(懐かしい!)が流れた時には、今を生きている証の様に、皆で両手を頭上高く上げ繋がっている喜びに感動し、涙を流して抱き合ったり、それまで溜め込んでいた恐怖•不安を一掃して、頑張って行こうと会場一丸となって決心をした様に感じました。何よりも、今回の震災を受けて海外出演者がキャンセルして行く中、日本の復興に役立てればとノーギャラで一週間前に出演を決定してくれたKarl Hyde & Darren Prince(Underworld)や、家族の反対を押切って来場してくれたFlying Lotus等のアーティストの思いが伝わったというのもありました。感動する思いが、暗くなった心を明るく変え、この国の未来までも変えて行けるという思いを一つに持てる事をこの日体感する事が出来ました。

今後、私達の国は様々な局面に立ち向かって行く事になると思いますが、いつまでも繋がって行けます様に、新しい世界を作って行く勇気を持ち続けて行けます様に、感動を与えてくれた出演者の方々に感謝して、私も今後の制作活動に尽力して行ければと思いました☆