結核病棟内。死の恐怖と背中合わせの場所でも、明るく命輝いていました。
カンボジアでの貴重な一週間は、感慨深く実り多い時間となりました。
上の写真の子供達とは、結核病棟の中で出会ったり、田舎の集合住宅地で出会ったり、それぞれが健康や経済的、環境的にも恵まれていない状況下でも、溢れる程の笑顔で私を迎え入れてくれました。心と心の触れ合いを通じて、人が生きて行く上で大切なものは何かを深く感じ、未来を作る全ての子供達の笑顔がどんなに尊いものかを実感しました。
物質に支配されている私達の社会がもう一度思い出さなければならない、命の輝きの素晴らしさ、この時代だからこそ、新しい価値観が必要なのだと思います。
そして、美しく聳える遺跡の中に立つだけで、自然•先祖に対し畏怖の念を感じ人間の力を超えた宇宙観•世界観を描き人々の間に秩序をもたらした古代の人々の祈りを感じる様でした。一度は剥奪されてしまった仏教の宇宙観が、今なおこの国を見守り続け、人々の魂の拠り所として温かく包み込み、また、その事に対して人々が感謝の心を忘れないため、悲しみを乗り越え優しく温和な国民になれるのだと思いました。
現地の人々が自分の貧しい生い立ちから今の生活までの苦労と、今後の夢、世界中を見てみたい思いを伝えてくれ、私の夢の分まで応援してくれたのには思わず涙が出てしまいました。そして、一生懸命勉強をし身丈以上のものは望まない姿勢からは学ぶことばかりでした。世界の人々が一つになる事、苦しみ悲しみを乗り越えて、ただ、皆が一緒に暮らせる事。彼らが輝きに満ち溢れていられるのは、心を失うこと無く常に未来を見つめているからなのだと思いました。
カンボジア小児病院10周年の式祭典では、多くの催し物で来賓の方々を熱くお持て成し、最後は皆が一体となって踊り、本当に未来は変わって行けるのだと信じる事が出来ました。
この様な生涯忘れられない大切な経験をさせてくださった、井津建郎様を始め、Friends without a borderの皆様、病院を支えているお医者様、看護婦さん、スタッフの皆様、本当に本当にありがとうございました。これからも、増々の繁栄を心よりお祈りすると共に、影ながらではありますがサポートをさせて頂ければと思います。