嵐から晴れ間がさして、辺り一面水滴が輝きに溢れた瞬間、黄色のお花が風に靡いて揺れ動くのが瞳に映りました。可愛らしい鮮やかなお花によって、寒い冬に眠っていた感覚が目覚める様な、優しく暖かい気持ちになりました。
写真館を立てるほど写真を愛し、晩年は世界を旅した祖父の背中を眺め、憧れて始めた写真。
並べたカメラは、祖父、義父、大切な人から譲り受けたものになりますが、原点に戻って何が大事なのかをいつまでも教えてくれている様です。手にしてみると、過ぎ去った時間が指先に流れ始め、不思議な温もりが体中を伝わります。過去を現在、未来へと繋げて行ける様に、受け継ぐべき美しいものがあり、守らなければならないものがあるのだと、気付かせてくれます。